2012/10/27

「Google アナリティクス基礎講座」を読んだ

久々のGoogle アナリティクス本だ。かなりこのアクセス解析ツールも普及してきたので、初心者が手軽に手にしたい本としては手ごろな本に仕上がっているといえよう。

導入(Chapter 1)から基本設定(Chapter 2)、基本操作(Chapter 3)というところで導入から画面操作までを押さえ、主要な分析のためのデータ利用についてはChapter 4と5で扱っている。

Chapter 5では少し高度なレポートまで紹介しているが、さすがにこのボリュームの書籍においてはこの辺りまで網羅的に記述するのは無理があるが、まあこんなことまでできそうだということが伝わればそれでOKだろう。

一方で画面リファレンスなどでは詳細情報まで行き渡っているなど、付録(Appendix)は充実している。

誤字脱字系は別として、少々気になった記述の部分を補足しておきたい。

・P21最後のパラグラフで「1回の訪問につき、目標は1種類のみカウントされます。それが全部で20種類まで設定できます」のところは正確には、「目標は20個まで設定可能。但し1回の訪問で、その各目標は最大1カウントしかしない。購入完了ページを目標URLにしておいたとして、同じ訪問内でそれを2回踏んでもコンバージョン(目標達成)数は1となる。同じ目標URLを別でも登録しておくと、そちらもダブルでカウントすることになる。」

・P78最下部のPointで、前方一致の例の二つ目は結果が○ではなく×だと思う。

・P174二つ目のMemoで「常に直近30日で表示されます。」は31日だと思う。ログイン時の「アカウント ホーム」では過去30日間のデータを表示するのだが、実際の各プロファイルに進むと、過去31日間のデータを対象にしたレポート画面に入る。

・P68一番下の訪問の滞在時間での設定例のコメント「動画閲覧をしてほしいページなどでは動画の秒数など」とあるが、この目標設定は訪問に対して絞り込める目標なので、特定ページの滞在時間に対して設定できないことに注意が必要だ。(2012/10/28追記)

最新の画面のキャプチャーを見ながら初級者がGoogle アナリティクスを使うシーンにおいてはよい本だと思うが、もう少し活用をじっくりして見たい人には「できる100ワザ Google Analytics 増補改訂版 SEO&SEMを強化する新・アクセス解析術」を超える本はまだ出ていないと思う。

最新でも2009年版ですでに3年経っているが、中級者以上が活用本を求めているのであれば、依然こちらがお薦めであることは間違いないだろう。そして、最新画面キャプチャーで網羅的なマニュアル本が必要な方には拙著のPDF本「Google アナリティクス完全マニュアル」がお薦めだろう。

<目次>
Chapter 0:Google アナリティクスとは
Chapter 1:Google アナリティクスを導入しよう
Chapter 2:計測のための設定をしよう
Chapter 3:レポート画面の基本操作
Chapter 4:分析の基本
Chapter 5:Google アナリティクスで定期チェックをしよう
Appendix



発行:技術評論社
著者:吉田喜彦
定価:1,680円+税
約22
0ページ

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